トロント(カナダ)在住20年の筆者が、カナダ国内旅行やトロント市内を中心としたイベントで撮影した写真で綴るブログです。
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2015年2月13日金曜日

自習カナダ史第2話:道具の話

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カナダ史の第2話は、石器のお話です。

アフリカを出発し、中東からアジア大陸を経て、陸続きの最東端であるシベリアへとたどり着いた人類。旅の経験と知識は増し、生きるための技術を大自然の中で磨いてきました。

彼らが手にしていたのは、指先ほどの加工された石。狩猟民として生きた彼らの時代は、人類の歴史で旧石器時代と呼ばれていました。硬い岩石や獣の骨を叩いて割り、表面を磨いて武器やナイフを作り出す技術を身につけた人々です。

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トロントのロイヤルオンタリオ博物館(ROM)1階フロア「ファーストネーションズ」の展示(写真)では、トロントのあるオンタリオ州で発見された紀元前9000年頃の石器を、ガラスケース越しに見ることができます。

彼らの生活は、こうした手製の石器を器用に使いこなすことで成り立っていました。ケースの中に収まっている石器をじっと見ていると、想像していたよりもかなり小さいと感じます。もし自分がこうしたものを作ったなら・・・と考えると、一つ作るのに時間がかかっただろう、とか、彼らは手先が器用な人々ではなかったか、と想像するのですが、実際はどうだったのでしょうか。

集団は大陸を南下し、紀元前1万年前頃には北米の南部に到達していました。ここで栄えたのが「Clovis culture(クローヴィス文化)」を持った人々。狩猟に使う矢じりなどを石を叩いて削る石器がアメリカ合衆国のニューメキシコ州で数多く発掘され、彼らが北米に渡った最初の人類であったという学説が立てられました。

当時の獲物はバイソン(野牛)やエルク(鹿のような動物)、コヨーテで、時にはマンモスにも襲いかかったようです。この石器を使って獲物を得ると、手作りのナイフを使って、肉は食糧に、皮は身にまとう衣料にするために加工していました。まさに彼らは狩りを通して衣食住のすべてをまかなっていたのですね。

特に防寒具として使われた毛皮は彼らの冬の必需品でしたが、 次回は、彼らが身にまとっていた衣服について考えてみます。