トロント(カナダ)在住20年の筆者が、カナダ国内旅行やトロント市内を中心としたイベントで撮影した写真で綴るブログです。
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2014年5月19日月曜日

マーリーズは西カンファレンス決勝へ


プロ・アイスホッケーリーグAHLのトロント・マーリーズは、現在ポストシーズンのプレーオフ「カルダー・カップ」で破竹の7連勝。いよいよ次は、所属する西カンファレンスの決勝選に挑みます。相手チームはTexas Stars(NHL Dallas Starsのアフィリエイト)とGrand Rapids Griffins(Detroit Red Wingsのアフィリエイト)の勝者。現在対戦は進行中で、テキサスが3−2でリードしています(先に4勝した方が勝ち上がり)。
Grand Rapids Griffinsとは4連勝中、Texas Starsとは2勝2敗の五分。こればかりは試合を行ってみないとわかりませんが、相性で言えばグリフィンズが上がってくれば、カンファレンスの王者になる確率はかなり高いという計算になります。


と、ここまで書いていて対戦相手がテキサスに決まりました。上の図は「ブラケット」と呼ばれるトーナメント表で、組み合わせは最初は東西8チームずつ16チームで始まり、左から右へと進んで行きます。現在は西カンファレンスが決勝、東は決勝戦の相手がもうひとチーム決まっていません。

マーリーズが出場する次のラウンド3、カンファレンス決勝の試合スケジュールは以下のようになりました。

5月23日(金) 午後8時半(於テキサス)
5月26日(月) 午後8時半(於テキサス)
5月28日(水) 午後7時(於トロント・リコーコロシアム)
5月29日(木) 午後7時(於トロント・リコーコロシアム)
5月31日(土) 午後3時(於トロント・リコーコロシアム)
6月 2日(月) 午後8時半(於テキサス)
6月 3日(火) 午後8時半(於テキサス)

マーリーズはアウェーで2試合戦ってからトロントに入り、本拠地で3試合となります。Best of Sevenですから、7戦のうち先に4勝した方が西カンファレンスの王者となり、カルダーカップへの挑戦権を得ます。

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今年と同様、西カンファレンスを勝ち上がり、カルダーカップの決勝戦に進んだ2年前のことを思い出します。あの時は、現在オイラーズのBen Scrivensがゴールを守り、ライトウイングの23番Matt Frattinが活躍したものの、結局ノーフォーク・アドミラルズに押し切られ、惜しくもカップに手が届きませんでした。それは端で見ていても「力尽きた」という状態でした。

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間近に見ていて、あんなに悔しいと思ったことはなかったわけですが(写真上は2012年のプレーオフ時)、ポイント・ゲッターのMatt Frattinを怪我で失ってからチームの勢いが変わってしまいまいした。彼ひとりを失ったということ以上に、チーム全体が満身創痍であったのでしょう。毎試合かなり激しい戦いを繰り広げている中で疲労が間違いなくたまっているこの時期、選手を怪我で失うことでチームに大きなダメージが出るのは、選手層の問題もあります。(写真上は2012年のプレーオフ時のもの)

今回は今の所大きな怪我で欠場ということが起きていないのは幸いなことですが、一つ2年前と違うなと思う点があります。チームスポーツの場合どこでもそうですが、個人技のレベルと同時にチームメート間の連携や一体感というものがないと、勝ち続けることはできません。その一体感が今年は前回に比べて格段に強いと感じます。

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特にシリーズ後半から調子を上げている29番Jerry D'Amigoの存在は大きい。シリーズを戦って行くうちに「ヒーロー」的な存在がチームのムードメーカーとなり、勝利の流れを引き寄せることがあります。彼は今のマーリーズにとってそうした役割を果たすのではないかという気がしています。

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この写真は5月14日に行われた試合で、ウルフス相手に3ピリオドを戦って3-3と実に白熱した試合をオーバータイム開始3:28に勝利を決めるゴールを決めたあとのシーンです。この後次々にチームメートが彼の元に集まり、勝利を祝ったのですが、振り返ってみるとこれでラウンド2の流れが完全にマーリーズに傾き、2日後の試合では4-0のシャットアウト試合へとつながりました。

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彼は2011年シーズンからマーリーズに所属している23歳の、いわば中堅選手。4年目の今シーズン終了間際になって初めてリーフスに上がり22試合をNHLで戦った後、プレーオフでマーリーズに戻ってきました。その経験が自信となったと見られ、この7試合の成績は4ゴール、8アシストの12ポイントを稼いで、「ミスター・プレーオフ」と呼ばれる大活躍を果たしています。

彼を筆頭に、AHL All-Starsに選抜された3番T.J. Brennan(25)、シーズンをほぼ全部リーフスで送り「帰ってきたキャプテン」23番Trevor Smith(29)というベテラン陣に加え、NHLダックスから今年トレードでやってきた27番Peter Holland(23)、2012年シーズンにマーリーズでAHLデビューをした16番Sam Carrick(22)、今年3年目の14番Josh Leivo(20)、今年トレードでやってきた17番Brandon Kozun(24)の5人で22得点、28アシストと、全得点のほぼ3分の2をたたき出す層の厚さを見せつけています。

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攻撃の強さと一体感のあるマーリーズを支える守備陣に目をやると、やはり何と言ってもゴーリーの34番Drew MacIntyreの活躍が素晴らしい。プレーオフ7試合すべてに出場し、トータルで206セーブで、セーブ率は0.949。今プレーオフではマーリーズの得点の高さが目立ちますが、5月12日のアドミラルズ戦は2-0で、また先週金曜日のウルフス戦は4-0でともにシャットアウトを演じました。

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彼の活躍を助けているのが、マーリーズのディフェンス陣。写真で見るように、なかなかのディフェンス陣は、数字に表れないところで好プレーを見せているところも見逃せないポイントです。チームの一体感は、こういうところに見て取れますが、こういうゴール前の混戦は怪我につながることも事実。
茶色の12番が、ゴーリーがスティックでさばいたパックを押し込もうと左から回り込むようにしてゴーリーめがけてスティックを突っ込んでいるシーンですが、左から25番ライアン、隣は正面を向いていますが44番スミソン、26番マーシャル、5番ホルツァーが取り囲み、3番ブレナンが駆けつけています。特にゴーリーをサポートしている3名は体を入れて相手選手の動きを封じ込めようとしていますが、この後44番スミソンが後ろに押されて倒れ込み、ゴーリーをひっくり返してしまいます。重いプロテクターを着けているゴーリーが無理な体勢を取っている時に、90パウンド(86キロ)のスミソンが倒れ込んでくるわけですから、こういう場面で腰や膝などを痛める危険性が高く、プレーとしては危ないわけです。撮っていてヒヤリとする瞬間でもあります。

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ソチ・オリンピックの直後からまさかの失速をしてしまったリーフスは、プレーオフ進出を果たせなかったわけですが、不確定要素で流れが変わるのは勝負の世界では良くあること。今は好調のマーリーズですが、もうしばらく目が離せません。
http://www.marlies.ca/schedule/index.asp