トロント(カナダ)在住20年の筆者が、カナダ国内旅行やトロント市内を中心としたイベントで撮影した写真で綴るブログです。
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2013年10月13日日曜日

トロントマーリーズは開幕3連勝!

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昨日はまたまたマーリーズの勝利。この日も大活躍だったT.J.Brennanは、リーフスのロースター(チームの公式戦に出場できる資格を持つ選手枠)には入っているものの出場の機会はなく、マーリーズに出場となりました。

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開始早々1:45にいきなり先制点を決めたBrennan。その1分後2:43にも追加点を挙げ、最終ピリオドのゴールも含めてこの日は3得点の大活躍。彼はオープニング・ウィークの活躍がAHLから認められ、試合前のセレモニーで「CCM/AHL Player of the Week」の記念の盾を贈呈されていましたが、この日もまた安定のプレーで相手陣地のブルーライン近くから強烈なスラップショットを決めていました。

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先日リーフスへ同時期に上がったJosh LeivoとDavid Brollが、すでに試合に出場していることを思うと、Brennanは内心やきもきしているのではないかな、と思わせる節があります。この写真は最初の得点の直後の表情です。

DEFENSE
NO. NAME AGE HT WT SHOT BIRTH PLACE
4 Cody Franson 26 6-5 213 R Salmon Arm, British Columbia
51 Jake Gardiner 23 6-2 184 L Deephaven, Minnesota
36 Carl Gunnarsson 26 6-2 196 L Orebro, Sweden
3 Dion Phaneuf 28 6-3 214 L Edmonton, Alberta
15 Paul Ranger 29 6-3 210 L Whitby, Ontario
44 Morgan Rielly 19 6-0 200 L Vancouver, British Columbia
25 TJ Brennan 24 6-1 213 L Willingboro, NJ, USA
55 Korbinian Holzer 25 6-3 205 R Munich, DEU
26 John-Michael Liles 32 5-10 185 L Indianapolis, USA
Injured reserve
2 Mark Fraser 27 6-4 220 L Ottawa, ON
これが10月14日現在のリーフスのロースターに登録されているディフェンス。上位6名がアクティブで、TJ Brennan、Korbinian Holzer、John-MichaelI Lilesの3名は控え選手(Mark Fraserは10月4日に膝の怪我のため24日間(10ゲーム)ゲームを離れます)。NHLの規定によると、「 active roster」として登録されるのは23名、最低20名は「dressed list」として実際にベンチに入る必要があります。そのうちゴーリーは2名。従って、フォワードとディフェンスは21名がベンチ入りということになります。
フォワード3、ディフェンス2の合計5名が1セットとなりリンクに入りますが、リーフスの練習メンバー(ここ)を見ると、フォワードが4セット+リザーブが2名、ディフェンスは3セットで、20名がリストアップされています(ゴーリーの2名をのぞく)。

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やきもきと言えば、Brennanの最初のゴールでアシストを決めたJohn-Michael Liles。彼はColorado Avalancheで実績を積んだ、32歳のベテラン・ディフェンスマン。ミシガン州立大学に在籍中、Colorado Avalancheに2000年のNHLエントリードラフトで選ばれ、2002年にはHershey BearsでAHLデビュー。翌年の2003年にはColorado AvalancheでNHLデビュー。2010年シーズンまで在籍した後に2011年にはリーフスに移籍。しかし昨シーズンは出場の機会も減り、今年はリーフスのロースターから外れてウエーバーにかけられた後、マーリーズからのスタートとなりました。

NHLではサラリーキャップと言って所属チームの全員の年俸を足した総額が決められています。2013-14年シーズンは、各チームが$64.3ミリオン(約65億円)以下に抑えることと決められています。もし配下の選手の中に複数年で高額の年俸契約をしている選手がいて、それより年俸が安く有望な選手がいる場合には、高額年俸の選手をAHLの傘下チームに送ることで年俸はカウントされず、キャップのコントロールができることになります。怪我や故障の多いこの手のスポーツにおいては、AHLの傘下にあるチームからいつでも選手を呼び出すことができるという利点も生まれます。もちろんその選手は、AHLの傘下チームに送られたとしてもすでにNHLと交わした契約で決められた年俸が支払われることになります。
ただ、この高額選手にとってみればNHLでプレーをしたいわけですから、その権利を行使する機会はAHLに送られる前に作られます。所属チームはまずウエーバーにかけ、全チームに告示する必要があります。もし1チームのみが獲得の希望を出した場合は、そのチームへ移籍が決まりますが、複数チームの場合は成績下位チームが交渉権を得ます。この手続きをウエーバーと呼ぶわけですが、どのチームからも移籍要望が出なかった選手は、はじめてAHLの傘下チームへ送られる手続きを取るというわけです。

ただ、このややこしいウエーバーにかけられない場合もあります。
NHLの場合、ロースターに登録できる23名には、ゴーリー2名、ディフェンス6名、フォワード12名が常に含まれている必要があります。
もし怪我などでディフェンスの登録選手が4名になってしまったとします。6名を必ず先発メンバーに入れる規則に従い、緊急措置として2名を傘下のAHLチームから呼びますが、この時だけはウエーバーにかける必要がありません。これを「Emergency Recall」と呼び、この選手は怪我等で先発メンバーが戻ってくるまで、プレーすることができます。AHLの選手の場合は、この「Emergency Recall」で短期間でもNHLでプレーすることをキャリアのきっかけとして待っている、ということになります。
ちなみにNHLの場合、23名の先発メンバーの他に90名のReserve List(登録選手)を持つことができます。

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Lilesの場合は、2012年に1月にリーフスと4年契約($15.5ミリオン=約16億円)を結び、まだ3年間の契約($11.25ミリオン=約12億円)が残っていますが、彼をAHLに送ると単純計算で約4ミリオン(約4億円)を若手有望選手に充てることができるため、今年の10月1日付けで彼をウエーバーにかけ、どこからもオファーがなかったことからAHL傘下のマーリーズに在籍が決定しました。

選手の所属と年俸について、例えば今年度マーリーズの主将をつとめるTrevor Smithの場合を調べてみました。彼がAHLの6チームを渡り歩いている2007年〜2013年までは、常にNHLのツーウェイ・コントラクトでした。例えば2007年シーズンの場合、New York Islandersとの契約が$685,000、AHLとの契約が$62,500となり、それぞれのプレー数によって最終的な年俸が計算されます。単純に言って、NHLとAHLでは収入が一桁違うのですね。
しかし今年は、彼のキャリアとしては初めてのワンウェイ・コントラクト。リーグとして最低保証されている$550k(約6千万)でリーフスと1年契約をし、その後リーフスはウエイバーにかけてAHLのマーリーズに送り、マーリーズは彼をキャプテンに指名しましたが、どこでプレーしても彼は$550kを収入として得ることができるという好条件での契約になります。現在マーリーズで大活躍のT.J.Brennanも同様。今年初めてリーフスとワンウェイの$600kという契約を結んでいます。

ちなみにAHLには、チームの年俸総額をコントロールするサラリーキャップは存在しません。従って、各チームの状況は様々。2012-13年シーズンを例にとると、最もお金を使っているのはマーリーズの$2.695ミリオンで、宿敵と言われているハミルトンはかなり低く$1.42ミリオンの年俸のみ。ただしマーリーズの場合、NHLからサラリーキャップが理由で送られてくる選手がいますので、見かけは沢山お金を使っているように見えても、実際はリーフスが年俸を払っているケースもありますので、ちょっと複雑ですね。

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ゲームの内容に戻ります。この日はBrennanがいきなり2得点してリードしたものの同じピリオドでIceCapsに3点を入れられ逆転されてしまいました。このいやなムードを変えたのがLilesでした。彼は第2ピリオド15:28に、同点に導くゴールを決め、このピリオド終了直前にW.MacLeodが初得点を決め4-3とするとゲームの流れはマーリーズに大きく傾き、最終ピリオド12:06にS.Legein(写真上)、さらに終了間際にだめ押しをBrennanが得点し、大量得点差の6-3で勝利を導きだしました。
得点が交錯した第1ピリオドはちょっと釈然としないところがありますが、結果的に勝利したのですからまずは良しとするべきでしょうか。


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開幕3連勝と幸先の良いスタートを切ったマーリーズ。リコーでの次戦は10月20日(日)、宿敵ハミルトンを迎え撃ちます。

http://www.marlies.ca