トロント(カナダ)在住20年の筆者が、カナダ国内旅行やトロント市内を中心としたイベントで撮影した写真で綴るブログです。
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2013年9月13日金曜日

カナダ・ノバスコシア産本マグロの季節


毎年この時期(9月中旬)になるとお目見えする、ノバスコシア産本マグロ。こちらでは「Bluefin Tuna(ブルーフィン・ツナ)」と呼ばれて、一部の高級レストランや寿司店で食べることがでます。
ひとくちにマグロと言いますが、種類は様々。
「クロマグロ(黒鮪)」「タイセイヨウクロマグロ(大西洋黒鮪)」「ミナミマグロ(南鮪)」「メバチ(メバチマグロ/目鉢)」「ビンナガ(ビンナガマグロ/鬢長)」「キハダ(キハダマグロ/黄肌・黄鰭)」「コシナガ(腰長)」といった種類のものがあります。ノバスコシアのものは「大西洋黒鮪/Atlantic bluefin tuna (Thunnus thynnus) 」という種で、巨大なものは150キロもあるものが釣れるのだそうです。調べてみると、現地では釣り好きの人がボートをチャーターして巨大マグロを追う、ということが実際に行われているようで、いくつもウエブサイトがあるのに驚きました。

このマグロは、サイズも最大なら寿命も40年と最長。高級魚として高値で取引されているものの、国際自然保護連合(IUCN)が作成しているレッドリストには「絶滅危惧IB」(近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)と指定されています。現在はマグロの資源を守りつつ漁獲量を計画的に行う機関「大西洋まぐろ類保存国際委員会」が中心となり、「マグロ漁業の持続可能性」についての研究や国際的な合意形成、勧告などを行い、種の保存と漁業の共存の道が模索されています。
この「持続可能性」という言葉は近年大きくクローズアップされているキーワードで、英語では「サステナビリティー」と言って、例えばカナダではバンクーバー水族館が中心となり西部カナダの水産資源を守りつつ、食文化の豊かさも失わないようにする啓蒙的な試みは盛んに行われています。今年の5月にバンクーバーに行った折に、バンクーバー産ボタンエビ漁のライセンス化、期間・方法・漁獲量の制限などの実際に触れたことを思い出したわけですが、時代とともに漁業をめぐる環境も変わってきているのですね。


前置きが長くなりましたが、昨日は久しぶりにトロントの魚屋「Taro's Fish」に立ち寄りました。オーナーの秋山さんと話しているうちに「今日大きいマグロが入ってきました」と言うのを聞いて、「ああ、今年もノバスコシア産本マグロ、初物の季節が来たのだな」と思いました。様々な試みや知恵の中で、今年もカナダのマグロ漁が始まりました。


お魚のコーナーも見ていると、かなり新鮮そうなアジといわしもあり、聞くと「今一番美味しい」というのでこれも一緒に買って帰ってきました。


家に帰り、早速魚をさばきます。まな板の上はアジといわしだらけ。。魚に触るのは2年ぶりくらいになるでしょうか・・・久しぶりだったのでちょっと緊張しましたが、料理は気分転換にもなるし楽しいものです。



アジは3枚にして味噌/醤油/柚子胡椒/シソを入れてたたき風、ちょっとだけにぎり寿司。いわしは手開きにして半分はラップと巻きすを使って寿司に、残りは甘酢にタマネギと人参のスライスを入れて酢漬けに、マグロは薄くスライスしてゴマだれと醤油、シソの実を散らしてカルパッチョにしていただきました。





トロントという街は海が近くにないので、刺身やシーフードにあまり結びつかないかもしれませんが、実はフロリダ沖、ボストン沖など大西洋からの魚を中心に、ヨーロッパからも新鮮な魚が入ってきます。トロントのレストランは数が多いため、新鮮な食材が集まりやすいという傾向にあるのは事実です。空輸されてくるものの中にはお刺身でも充分にいけるものも少なくありません。


アジ、いわしはポルトガルだったでしょうか? 身がプリプリしていて新鮮、あぶらもしっかり乗っていて美味でした。ポルトガルは日本人と同様お魚好きで知られているため、カナダでもポルトガル系移民の恩恵を私たちが受けているということでしょう。
自分で魚を見分けるのは経験が必要ですから、トロントだとこのお店が刺身専門店として信頼ができると私は思います。

あのいわし、焼きたてにレモンを搾って食べたら、旨そうだったな・・・
tarosfish.com