トロント(カナダ)在住20年の筆者が、カナダ国内旅行やトロント市内を中心としたイベントで撮影した写真で綴るブログです。
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2013年4月17日水曜日

リコーのNew 「GR」新製品発表会


昨日(4月17日)午後1時から行われた「ペンタックスリコーイメージング株式会社 新製品発表会」に縁あってご招待いただいたので、出席してきました。会場はゆりかもめ「日の出」駅から徒歩数分のギャラリー「TABLOID」。数日前から新製品の発表についてはツイッターで噂が流れていましたが、会場に着くとコンパクトデジカメ「GR」の新モデルについてのイベントであることが判明。技術説明/質疑応答/フォトセッションに加えて実機体験ができるコーナーが設けられ、充実した午後を過ごすことができました。




この新製品についてはすでに公式な情報が出ているので、製品の詳細はそちらにおまかせすることとして、私が感じたことについていくつか書いてみようと思います。
公式サイト:http://www.pentax.jp/japan/products/gr/



1)「GR」というネーミング
冒頭の赤羽昇氏(代表取締役社長)によるキーノートで胸ポケットから取り出された新製品は、「これまでのGRシリーズ技術の最高峰/集大成として」という理由づけで、GRデジタルとしては5世代目。今回の新製品は「GR V(ファイブ)」とせず、世代の数字を省いてシンプルに「GR」と名づけられました。
すでにトロントで最も大きいカメラ販売店「henry's(http://www.henrys.com/search/ricoh.aspx)」でリコー・ブランドのカメラは販売されていますが、北米マーケットの場合「シンプルで分かりやすい名前」が好まれるため、今回「GR」としたことでユーザーにも分かりやすく、カメラのコンセプトをしっかりユーザーに届けるという意味でこのネーミングはとても良いと感じました。

2)カメラの基本性能
続いて登壇した野口氏(マーケティング統括部副統括部長/写真下)、阪口氏(株リコー 研究開発本部VR開発室長)による「GR」のマーケティングとカメラの技術説明が行われましたが、一眼デジカメにも使われる大型のイメージセンサー(APS-C CMOS/1620万画素)を導入したことで解像度/画質の向上、特に高感度画質についても大幅な進化が見られています。



大型のイメージセンサーを入れたことで気になるカメラのサイズですが、初代と全く同じで持ってみるとすっぽり手に入る携帯性は変わらないのは嬉しい所です。記者会見の後に行われたT&T(タッチアンドトライ)で実機に触ってみたところ、まず軽い。そしてオートフォーカスが速い。置いてあった実機でスイッチを入れサンプルに置かれていた花にカメラを向けてみましたが、動きがとても機敏で、スナップカメラとしての命題ともいえる「瞬間を切り取る性能」が、とても高いレベルで実現していると感じました。


技術説明が終わった所で、スペシャルゲストとしてサプライズ登場した写真家の森山大道氏。「メーカーのイベント出席は初めて」と緊張の面持ちの中で、フィルム時代から使い続けている「GR」ユーザーとして「GRを使う一番のモメントは、(カメラを持った時に)ぱっと自分の体感する、手になじむ、人間関係と同じようにファーストインプレッションがぱっと来る。ストリートスナップに最も適しているカメラだと思い、96年以来使い続けています」と、ご自身と「GR」の関係性を語られました。「なんと言っても一番最初に使ったフィルムのGRが強い印象が残っています」とのコメントに応ずるように、野口氏からは「特別に試作機をお渡ししたところ、持った瞬間に初代のフィルムのGRに似ていると言われた」というエピソードも披露され、「シャッターのストロークが速いので良い」と基本性能についてプロの写真家からも高い評価が寄せられたことが印象的でした。

3)フルHD動画
北米でデジカメを購入する際にユーザーが見るのが、実は高性能の動画機能。北米では写真を撮ることと同じ位、あるいはそれ以上にムービーを撮るユーザーが多いのです。今回「GR」に初めてフルHD動画1920X1080(16:9)が搭載されたことは、本格的に北米で「GR」が浸透するためにどうしても必要な機能でした。これが入って来た理由は現在のコンパクトデジカメのトレンドもありますが、「GR」が日本市場だけでなく世界を見据えているメッセージと感じました。

野口氏は紹介の中で、今回はAPSで世界最小というスペック的なハイライトがあるものの、「表面的なカタログスペック上の勝ち負けではなく、ちゃんとしたものづくり、細部にこだわったつくり」を追求しているという発言がありました。「こだわり」という言葉を「大切にしているもの」と訳すると、メーカーとして大切にしているものについての「現時点での集大成」が、ユーザーが大切にしているものに近づいて行き、さらに「GR」が日本を離れて世界へはばたいて行く時に、この理念がカメラに込められているということはとてもリコーらしいと感じますし、こういうスタンスで多くの人に受け入れられて欲しいと期待を寄せるものです。
ユーザーが大切にしているものが受け入れられるカメラということを考えるにつけ、「どこかに遊び心をくすぐるような隙」があって欲しいと、贅沢な要求をしてしまうのです。

4)スマホとの連携
個人的には、撮った写真の使い道の一つとしてインターネットは外せないと考えています。携帯性/シャッターチャンスを逃さないカメラの基本性能は重要ですが、どういう意図で写真を撮るのかというユーザー目線での機能強化の一つとして、今回Eye-Fiカードとのシステムレベルで親和性を図ったことはとても良かったと思います。




ネットワーク機能をカードに渡さずカメラ内で、という議論もあるかと思いますが、Eye-Fiは良く出来ているし、ハードウエアとして仕様変更や機能強化などカメラ内に取り込まずにカード側に渡すことで得られるメリットも大きいと感じます。
今回の記者会見では、Nikon D3SとRICOH GXRの2つを取材用に使ったのですが、D3SはケーブルでiPad Miniにつなぎ、GXRはiPhoneにEye-Fi経由で接続。ともにEventJot(http://eventjot.com/1243)というツイッターアプリで現場から中継風に写真を使ってレポートしていきました。ケースバイケースですがこうしたケースを考えると、撮影したデータをすばやくカメラの外に取り出して使用できる速報性にも「GR」が対応したということになり、さらに使用方法に幅が出てくると思います。
T&Tでは実際にデモを見ましたが、私のGXRにささっていたEye-FiがiPadから見えていて、私の見る所Eye-Fiを使っていたのは会場でこの2台のみだったのかもしれません。大きな機材にラップトップを使って現場から写真を交えてレポートするという既存の方法に加え、今後は「GR」がiPhoneやiPadなどの端末にワイヤレスでつなげられ、携帯性の高いレポートシステムとしてこうした記者会見や報道、あるいはイベントなどのシーンで活躍してほしいものだという思いを強くしました。


発売は5月下旬。北米でも基本的にそのスケジュールで発売予定ということで、本体価格は¥99,800とのこと。決して安価なカメラではありませんが、おそらく発売と同時に我が家の近所の「henry's」で購入するつもりです。

そして次は・・・・GXRのフルサイズユニットを!