トロント(カナダ)在住20年の筆者が、カナダ国内旅行やトロント市内を中心としたイベントで撮影した写真で綴るブログです。
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2013年4月25日木曜日

カナダ流グルメとメープルシロップ


先日のカナダ観光局主催のブロガーイベント、「夏にオーロラ? 知られざる夏のカナダ旅行! カナダ観光局ブロガーミーティング」(イベントのウエブサイト:https://fansfans.jp/campaigns/detail/1098#Tab1)参加レポートの最終回です。


ビールは「Moosehead」(http://www.moosehead.ca/)が置かれていましたね。このビールはセントジョン(ニューブランズウィック)にあるカナダ最古のビール会社で生産されている「カナディアン・ビール」の代表格。セントジョンと言えば、今年の10月25日〜27日にかけてフィギュアスケートの国際大会「2013 Skate Canada International」の開催地で、ソチ・オリンピック直前の大会として、日本人選手も出場する注目の大会になることでしょう。
昨年から今年にかけて、フィギュアスケートではいくつもの大会が日本に中継されました。なかでも先日行われた世界フィギュアスケート大会は、世界のトップ選手が集まるものとして「Canada's London(カナダのロンドン)」をアピールする絶好のチャンスとなりました。
実は会場となったロンドン(オンタリオ州)は、カナダ・ビールのトップブランドである「ラバット」の街。とにかくカナダ人はビール好き。冬はアイスホッケー、夏は野球など、スポーツ・バーと呼ばれる大型テレビが何台もあるお店でビール片手にひいきの選手やチームを応援するのがカナディアンスタイルです。カナダにビールは欠かせないのです。


会場にはもう一つ、アルコールとしてはカナダ産ワインも用意されていました。ナイアガラの滝のお隣「ナイアガラ・オン・ザ・レイク」と呼ばれる街に隣接する地域一帯には、沢山のワイナリーがあります。ここは「ナイアガラ・ワインルート」とも呼ばれ、世界有数の「アイスワイン」をはじめ多くのワインが生産されています。この日はその一つ「シャトー・デ・シャーム」のワインが用意されていました。

こうしたカナダならではの飲み物と共に供されたお料理は、どれも工夫を凝らしたカナディアン料理。当日のメニューは以下の通りとなっています。

Blogger Event Special Menu

カナダには、豊かな大地が育んだ食材による
ナチュラルで美味しい食の魅力が沢山ございます。
皆様にもその一部をご体験いただくため、
本日はカナダならではのお料理をご用意させていただきました。
是非ご賞味くださいませ。

Steamed vegetables with consommé jelly in Quebec maple vinegar dressing
温野菜いろいろゼリー寄せ ケベック産メープルヴィネガードレッシング

B.C. smoked salmon and fruits pintxos in sour cream sauce.
B.C.スモークサーモンとフルーツのピンチョス サワークリームソース

Whistler aurora sushi rolls
ウィスラーオーロラロール寿司

B.C. salmon sushi rolls
B.C.ロール寿司

Canadian smoked meat small sandwiches
ケベックスモークミートひとくちサンド

Roast Alberta filet of pork pie in maple syrup sauce
アルバータポークフィレ肉のパイ包み焼き メープルシロップ添え

Poutine
プーティン

Grilled Alberta beef and vegetables pintxos in honey mustard sauce
アルバータビーフのグリルと野菜のひとくちピンチョス ハニーマスタードソース

Homemade Canadian blueberry ice cream
自家製カナダ産ブルーベリーアイスクリーム

Today's petit fours
きょうのお勧めデザート

(Harrys Catering Service)

このお料理に舌鼓をうちながらのワークショップの質疑応答では、「カナダ料理といったら何ですか?」という難易度の高い質問も飛んでいました。「メープルシロップをかけると、カナダ料理に・・・・」というコメントが参加者の皆さんにインパクトがあったようで、ブログレポートでもちらほら話題になっていました。現地に住む私の感覚では「メープルシロップは身近な甘味料」として広く親しまれていますので、コメント自体は私にとっては大変微笑ましいというか、カナダの雰囲気を良く伝えているものと受け取りました。というか、メープルシロップは低カロリー高ミネラルの健康的な甘味料として、カナダでは広く使われているのです。
例えば冒頭のビール。最近では「Microbrewery(マイクロ・ブリュワリー/日本だと「地ビール」と訳せるのでしょうか)」といって、小規模にビール生産をしているところが増えてきました。そうした所では「フレーバー・ビール」という一風変わった味のするビールが製造されていて、もちろんそこには「メープルシロップ入り」ビールも! 面白そうだったので飲んでみましたが、確かにメープルシロップの味がする! 


ちょうどこのイベントに参加するためにトロントを出発する直前の4月初旬は、毎年恒例、世界最大のメープルシロップ祭と呼ばれる「エルマイラ・メープルシロップフェスティバル」が一日限りの日程で開催され、一年分のメープルシロップを買うために行ってきました。我が家では1リットル入りのメープルシロップを4本冷凍庫に入れ、少しずつ冷蔵庫の専用のボトルに移しながら4リットルを使うので、このお祭りで販売される「産地直送メープルシロップ」をまとめ買いです。

せっかくなので、年一度の行事としてパンケーキを食べて帰るのですが、まずこのパンケーキ会場に入る行列がすごい。

そして焼いているパンケーキの数もスゴイ。

そしてそのパンケーキにかけられるメープルシロップの量がまあスゴイ! 注いでくれる女性も私がカメラを持っているとわかると「さあ〜いくわよ〜!!」とかけ声をかけてくれます。何とも勇ましい・・・

ご覧のように、「これでもかー」というくらいにメープルシロップが注がれて行くさまは、「これぞカナディアン・キュイジーン!」と呼びたくなるほどです。結果はご想像の通り、プレートは「メープルシロップの海!」。

これを仮設テントの中でムシャムシャと食べるのですが、最終的にはパンケーキを食べているのかメープルシロップを「飲んで」いるのかわからなくなるほど。しかしこれが「カナダ流グルメ」の醍醐味ですね!

甘味どころというお題でゆくと、カナダには「ビーバー・テイルズ(ビーバーのしっぽ)」という食べ物があります(http://www.beavertailsinc.com/)。初めてこの名前を聞いた時は、「カナダ人はビーバーのしっぽを焼いて食べるのかっ!」と勘違いしてしまったのですが、オタワに行くと専門店があって、それは揚げたパンのようなものにシナモン・シュガーがかけられたりトッピングがされているオシャレなスイーツなのだと言う事を知り、ちょっと恥ずかしくなった思い出があります。いくらなんでも、そんなにかわいそうなことはしないですよね。。。で、このビーバー・テイルズにももちろん、メープルシロップ味のトッピングはあるのですね。
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オタワでは、まもなくチューリップフェスティバルが始まりますが、チューリップを見ながらビーバー・テイルズを食べるのが、楽しみです。(http://blog.makotophotography.ca/2012/05/blog-post_04.html

メニューにあった巻物のお寿司について。
トロントでは「SUSHI」はメジャー。気軽に食べられるパック詰めのテイクアウト店から、高級店まで約300店舗がひしめき合います。ここまでカナダに「SUSHI」が浸透したキーワードは「ヘルシー・フード」。特に野菜とお米だけの「カリフォルニア・ロール」は、カナディアンも大好き。
ヘルシーと言えば、すし酢を作る時に使う砂糖の代わりにメープルシロップを使うと、ヘルシーなすし飯が作れます。私の友人が昔経営していた日本食レストランでは、甘さすっきりのメープルシロップを使ったすし酢が評判でした。私も我が家でお寿司をする時は、お酢1:メープルシロップ1:塩少々の超お手軽あわせ酢ですし酢を作ります。そしてお刺身用サーモンを一本買って来て、半身を自家製塩鮭に、残りをサーモンカルパッチョとお寿司で握ってしまいます。(http://blog.makotophotography.ca/2010/09/blog-post_05.html


例えばチキンウィングで有名な「ハニー&ガーリック」をメープルシロップに置き換えた「メープル&ガーリック」は美味。写真は先日行った「カナディアン・ダイニング:ウィスラーカフェ神保町店(http://www.whistlercafe.com/index.html)」のものですが、まさにカナダの味!


当日のメニューにもあった、プーティンも有名。これはポテトフライにとろけるチーズとグレービー・ソースがかけてある、ボリュームたっぷりの食べ物。ケベックが発祥と聞きますがカナダのどこでも食べられるファストフードとして親しまれています。


最近ではグルメ・プーティンという方向づけでとろけるチーズに飽き足らず、豊富なトッピングができるお店も人気。写真はトルティーヤといって、メキシカンな感じのトッピングがされたプーティン。他民族・多文化が入り交じるトロントでは、プーティンだってメキシカン風にアレンジされてしまうのです。

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これは番外編ですが、あのアメリカ独立記念日にニューヨークで行われる有名なホットドック早食い競争と同じリーグが、トロントでもプーティン早食い競争を行っていて、これはかなり壮絶かつ面白イベントだったりします。


こうして振り返ってみると、当日の会場で振る舞われた「カナッペ風」の食べやすい試食サイズのカナディアン料理のメニューの内容は、今のカナダ料理を良く表す、繊細に考え抜かれたものであったことに気づかされます。確かにあのメープルシロップ祭りでどっさりと注ぎかけられるメープルシロップの豪快さと、今回のお料理は好対照。でも私は、メープルシロップの素朴な甘みは「古き良き時代の」カナダの味覚の源流を表しているのではないか、と・・・・・

3回に分けてレポートを書きました今回のブロガーイベント。カナダに住む私にとっては新鮮で、日本の皆さんはこんな風にブログを書いているんだ〜と感心することばかり。良い機会を与えてもらって感謝でした。トロントと日本は13時間かかりますので、そう簡単に来るわけにも行きませんが、またチャンスがあったら出席してみたいと思っています。