トロント(カナダ)在住20年の筆者が、カナダ国内旅行やトロント市内を中心としたイベントで撮影した写真で綴るブログです。
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2012年10月18日木曜日

お風呂の愛読書

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今から約2年前、結婚して20年が過ぎたこともありどこか記念になる旅行がしたいと考え、「香港」を選んだ機上のこと。成田〜香港行きの全日空機で生まれてはじめてのビジネスクラスに乗り、豪華なお食事をいただきながら座席前方に何気なく視線を向けると、ポケットからちょこっと顔をのぞかせている雑誌が目に留まりました。タイトルは「翼の王国」。機内誌として無料で配布されているもので、私が手にしたのは2011年1月号でした。(読者の方から連絡があって、はじめは「ビジネスクラスで」という表現でしたがこの機内誌は全日空の国内/国際線のエコノミークラスでも入手できるそうです。ぜひ手に取ってみてください、特に新年号は・・)

もともと雑誌好きで、気に入ったものは「暇さえあればどこでも眺める」タイプ。どちらかというと、機内食で出て来たグラスが欲しいなと心の中で思いつつ、「これ持って帰ったら怒られそうだから」雑誌の方を記念にと持ち帰りました。

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機内食美味しかった・・・というのはさておき、その後は事あるごとに1月号を眺めては読み返す、という日々が続いたある日のこと、縁あって新しい号が手元に届きました。

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バックナンバーが増えたことを良いことに、とっかえひっかえ眺めては読み返す日々を重ね、ついにはトロントの自宅で湯船につかりながら読む「お風呂の愛読書」となりました。なぜか良く手にするのは最初に出会った1月号。湯気にあたりページがふやけているのが妙に年輪を感じさせます。

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この号の巻頭には新年号らしく「2011年 風水暦十二支占い」という読み物があります。何気なく自分の干支の欄をつらつら読むと「昨年の運勢がちょっとよすぎたので、今年は気を引き締めてください」と。「げ、昨年は良かったのか?」と記憶にない幸運勢に気づかなかった私。何に気を引き締めるべきか興味津々読み進めると、「一番の悩みは仕事です」。キター・・・やっぱり(ガックリ)。「方向性に迷う、選択に迷う」年だと記されていました。

実はこの雑誌を手にした時、「今年こそ実行の年にしよう」と決め直前まで一人で上海にでかけていました。今までイロイロな理由をつけては「これは無理だ」「これは時期じゃない」「今、お金がない」などと消極的だった行動パターンを「思い立ったが吉日」人生に変えようと、自分にしては一大決心の「年のはじめ」の結婚を記念する旅でした。

「豚もおだてりゃ木に登る」と言いますが、一旦心に決めて一歩をポンっと踏み出してみると「人生の景色」はまた違ったものに見えてくるから不思議です。今では「木に登った豚」のなんとも落ち着かない気分を満喫していると言って良いでしょうか。トロントに来たばかりの時、ある会社の社長さんに「楽しめないのだったらやめたほうがいい」と言われたことを思い出します。「面白くないからやめる」ほど度胸が座っているわけでもなく、まあ「ほどほどに」カナダ流のおおらかな人生の歩き方を、トロントに暮らすようになり15年以上過ぎたいまようやく始められたのかもしれないと、思うわけです。

この雑誌を偶然手にしてからの2年間、特に昨年の夏にトロントの英字日刊紙の表紙の写真を撮らせてもらったり、同じ年の秋に決心し今年の2月にイエローナイフで寒さにブルブル震えながら「天上を舞うオーロラ」を鑑賞したことは、忘れられない一生の経験になりました。その後「地球の歩き方」のガイドブックにこの時撮影したオーロラの写真が掲載されたのは、偶然とはいえ本人が一番ビックリのサプライズでした。

「翼の王国2011年1月号」は変わらずお風呂の愛読書としてますます湯気で厚みを増してゆき、湯船につかりながら大きなため息をついて「一番の悩みは仕事」のままであることに気づく自分は、今年の残りと来年も気を引き締めて一所懸命働いてゆくのだと。何を書いているんでしょうかね、私は。。。いやはや明後日から怒濤の9連戦なんですよ。。。