トロント(カナダ)在住20年の筆者が、カナダ国内旅行やトロント市内を中心としたイベントで撮影した写真で綴るブログです。
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2011年7月14日木曜日

RICOH GXR + P10でホンダインディーを撮る

今回のホンダインディーの撮影は、昨年までのNikonでのものに加えて、RICOH GXRで撮る、というのが一つのテーマ。EventJotでライブツイートするため、iPhoneから送る写真は3G回線を使うので、転送スピードのこともありファイルサイズは1Mに限定。それでも写真のクオリティーはGXRで撮ったものとする、というのがチャレンジでした。これはパドックで撮ったものですが、P10はズームが効くので一眼デジカメで撮るような構図がとれます。結局気がついてみたら全日程をP10ユニットに頼った結果となりました。


フォトビブを着て許可を得ると、上のようなコース際の特別な撮影ポイントで撮ることができます。「フォトホール」と呼ばれている私たちカメラマンの撮影ポイントです。GXRもこういう所に持ち込んで撮影をしています。
あまり格好良くありませんが、こんな感じでカメラをぶらさげての撮影です。一眼デジカメではすでに2年の撮影経験がありますので、感覚は分かるのですがコンパクトデジカメのGXRでは初めてなのでドキドキでした。それでも最初に数枚撮った感じでは、GXRはかなり良く撮れるな、という印象を持ちました。
これは肩ならしに普通に撮ってみたもの。一眼デジカメと違って、シャッターボタンを押してからシャッターが切れるまでにほんの少し「待ち」があります。普通に撮っている場合には問題ないと思いますが、高速で目の前を走り抜けるレースカーの場合は、シャッターを押しても撮れた写真には全くレースカーが写っていない、ということが起きます。ひと呼吸早めにシャッターを押すというコツをつかむまで、こういう写真を何枚か撮りながら、自分の狙った場所にレースカーが来るようにタイミングをみはからいます。
次はズームの練習。上の写真のように高倍率のズームで狙った場合には、特にその「タイミング」がさらに難しくなります。シャッターを押してから実際にシャッターが切れるまでの時間をシビアに逆算してシャッターを押さないと、全部車のいないコースだけの写真になってしまいます。それでも一旦コツさえ覚えてしまえば、あとは面白いように撮影ができるようになります。特にズームをきかせると迫力のある絵が撮れる利点がありますので、色々なポイントで一眼デジカメで撮りながらGXRでも撮っていました。EventJotを使って撮影ポイントからそのままライブで写真ツイートをしている関係で、撮った写真を後でソフトウエアを使って露出補正をしたり、トリミングをしたりすることができません。ですから構図をあらかじめ決め、できるだけ臨場感のあるようなカットを撮って行くということに気を使いました。
実際に撮っている時には、一眼レフと交互にカメラを持ち替えて撮っているわけで、その意味ではGXRも一眼レフと同じような感覚で撮っていたのですが、ふと「普通に撮っていてもあまり代わり映えしないし・・」と思っているうちに、「ミニチュアモード」で撮ってみてはどうかな? と思って撮ったのがこの一枚。普段からレストランで料理を撮る時に雰囲気のある写真が撮れるので気に入っているモードをレースカーで試してみたらどうなるんだろうという素朴な考えからの思いつき。撮ってみるとこれがなかなかいい味を出しているんですね。ここはS字のようになっているカーブですが、遠近感が出るようにカーブにレースカーが入ってくる所を引きで狙ってみたのですが、いい雰囲気の写真になりました。
これはちょっとズームを効かせてカーブを曲がっているところを撮ったもの。上下のボケがなんともいい味を出していますよね。こういうのは一眼デジカメでは撮れない、GXRならではの写真だと思います。
これはコーナーを曲がりきった所を撮ったもの。さらにズームでレースカー自体を狙っています。
これは、コーナーを曲がりきって直線を加速するポイントで撮ったもの。撮ったままの構図で出していますが、少しトリミングしたらかなり迫力のある絵になるのではないかと思わせます。緑のボケ具合が気に入っている一枚です。
シャッターの感覚に慣れてくると、目の前を通過するレースカーもこれだけのクローズアップで撮れるようになります。運転席で小刻みに揺れるヘルメットがとても印象的です。
この撮影ポイントは、レースカーがほぼ目の前50センチほど、コーナーの立ち上がりで壁ぎりぎりを加速して通り抜けて行く場所。朝のフォトグラファーミーティングで、「レースカーがコンクリートの壁に接触すると、壁が動いて確実に怪我をするので、十分に注意をするように」と言われたことを思い出しますが、撮りたいものを撮る時には、皆ある程度の覚悟をして壁に寄り添って撮影をします。ここはまた、タイヤのカスがはがれて体に当たってくるポイントでもあります。
コース上の撮影ポイントからピットに向かう間に出会った「バドワイザー・ガール」。日本のようにレースクイーンがいないのがホンダインディーの特徴なんです。レースカーばかり撮っていると味気ないので、こういうシーンも撮ってみましたが、なんだかちょっとほっとしますね。
ピットにレースカーが入ってきた所を、同じようにミニチュアモードで撮ったものです。ピットには一種独特の空気が流れていて、気をつけないといけないことも多々あるのですが、レースカーが入ってきた瞬間の緊張感は、言葉では言い表せないものがあります。


こうしてGXRにP10ユニットをつけて撮ってみると、広角からズームまで安定した性能を持つP10ユニットの性能はなかなかのもので、日中の屋外のイベントでは安心してセカンドカメラとして使うことができる一台であると確信しました。バッテリーの持ち具合(特にEyeFiを入れた状態で通信していると特に減りが激しい)だったり、シャッターのタイムラグの制約もありますけれども、もともとGXRでレースカーを撮るということは想定されていないはずですで、それでも工夫次第で何とかなるレベルであることが重要で、コンパクトデジカメとしてはかなり優秀です。






何よりも、一眼デジカメでできないこと、特にEventJotでライブで写真ツイートする際の取り回しが非常に良い事をはじめ、まだまだ一眼デジカメにはない撮影の可能性があるのではないかと考えています。

なにより、一眼デジカメは普通の撮影用、GXRはライブツイート用と棲み分けをして撮影をすることができるのは、私自身撮影の可能性が広がって行くので、今年のインディーでの撮影はとても楽しいものでした。