トロント(カナダ)在住20年の筆者が、カナダ国内旅行やトロント市内を中心としたイベントで撮影した写真で綴るブログです。
自己紹介はこちら

2009年5月6日水曜日

病気になると。。

海外で生活するものにとって、まず最初の難関はビザ。で、それと同じ位の難関は言葉とコミュニケーションですね。それらが整って来て生活が始まると、色々な課題が出てきますが、やっかいなのが「病気になったら」という状況です。基本的にはトロントでは「ファミリードクター制度」というものがあって、まずお医者さんに行って登録をします。その際にOHIP(オンタリオ州の保険ですね)に加入していないといけないのですが。。これは原則労働ビザ以上だったと思いますが、それをクリアしていれば申請できる仕組みになっていると記憶しています。これがあると、原則無料で診察が受けられます。

とは言っても、診察後に上のようなドラッグストアで熱さましを飲むとか、というようなことは良くあるのですね。「え、そういう薬を買うんですか?」というような状況は日常茶飯事。だから風邪かな? という時には、とにかく熱を下げる努力をして、どうしても、という所まで待つことになります。それも限界はありますが。。。


万が一、急な発作や激痛、ファミリードクターに手に負えないような病気にかかると、「やっぱり外国に住んでいるんだぁ」と実感するような現実に直面することになります。。。。特に救急のお世話になる場合ですね。

(知り合いの方に:心配しないでくださいね。これは随分昔の話ですから。。)
私が救急にかかった時、ウォークイン(歩いて、ちなみに救急車に乗ると1回実費で50ドル、保険のない場合は300ドルくらいかかるようです)でトロントジェネラルという病院の救急に入ったわけですが、こんな流れでした。

1)受付で症状を言う
2)フォームに書き込む
3)ストレッチャーに乗せられる
4)ドクターが来る
5)検査が始まる
6)診断が下る
7)治療方針が出る
8)リリースノートにサインする
9)薬を買う
10)薬を飲む

激痛を伴う慢性病を持っている私の場合、1)の段階でかなり参っているわけですね。痛みに耐えられなくなってやってきているわけです。実際の時間がどのように経過したかというと、1)と2)は10分程度。でも3)に行くまでに1時間以上待たされます。その間痛み止めは出ません。。。「ドクターの処方がないと。。」と受付の女性に言われるのですね。その時の状況にもよりますが、ドクターが出てくるまでに2時間以上待ちます。私の場合、3)は病院の廊下でした。忙しく動きまわる看護婦さんが「大丈夫?」と声をかけてくれますが「大丈夫じゃありません!」と返します。そうですよね、だからここにいるわけで。。。

ようやくドクターが来て、診察が始まりますが、廊下のストレッチャーの上です。そこで自分の症状を言うわけですね。私の場合わかっていますから、それを伝えると、なぜかドクターは「それじゃ、そこを集中的に診ましょう」と言ってくれます。ま、良し悪しですが、合理性が優先するのですね。かなり思い切って、はっきりと症状を説明すること、強く主張することがコツです。そうでないと、つらい時間だけが延々と続くことになりますから。。。

私の場合、その後MRIで体全体をスキャンしてもらい、血液検査も行われました。それで原因が特定されて、治療方針が立ち、ドクターが再度戻ってきたのが4時間後くらい。簡単な説明の後、この時は入院の措置など取らず、リリースノートにサインして(英語で説明されますから、理解するのに難しいのですが。。)病院を出ます。

このリリースノートにサインする所が一番難しいですね。医学用語を交えた説明を受けるわけですから。。。日本語でもこういう場合はなかなか難しいわけです。こちらは日本人のドクターがほとんどいませんので、我々移民の場合、かなり厳しい状況に立たされると言っていいでしょう。確かにすべて無料なので、経済的な負担はものすごく軽いのですが、精神的にはかなり不安になる場合があります。

私の場合、こういう痛みは繰り返されていくので、結局10時間近く病院に留め置かれて時間の無駄をするくらいなら、この経験の中で「自分で自分の身を守る」ということを考えざるを得なくなります。それはある意味で合理的な解決方法ですが、自分の体ということを言うと、果たして正解なのか。そういうリスクを背負うということが、海外で長期に暮らすということの中にある、そんな風に考えています。若いうちには思いもよらない状況ですね。

ですから、痛み止めとは仲良しです。